パーマ薬剤、矯正薬剤
 
envie新高円寺では通常の美容院よりも多くの薬剤を取り扱っています。
その理由は薬剤ごとに適した髪質やダメージレベルなどが違う為です。現在は全てに対して優勢な薬剤は存在しないとの考えの基、最適な薬剤をチョイスするスタイルを選択しています。薬剤の開発状況などにより内容は変化します。
還元主剤(薬剤の特徴を最も顕著に表す成分)
<チオ系>チオグリコール酸アンモニウム、チオグリコール酸ものエタノールアミン等
 特徴 高い還元力と汎用性の高い薬剤。特に縮毛矯正の薬剤などにはほとんど配合されている。アルカリ性で高い効果を持ち、PHによって効果が変化する為アルカリ剤とともに配合される事が多い。アルカリ薬剤の代表。
 良い点 パーマがしっかりかかる、強いクセも良く伸びる。
 悪い点 ダメージを引き起こしやすい。
<シス系>L-システィン、塩酸L-システィン。DL-システィン、N-アセチル-L-システィン等
 特徴 人毛をから得られるシスチンを還元して作られる。還元力は弱いがダメージが少ない。PHによってパワーの変化、フレーキングが起こる。アルカリ薬剤。
 良い点 薬剤によるダメージが少ない。柔らかい質感。
 悪い点 パワーが弱い。毛質によってアルカリ剤でのダメージが起こる。アルカリ性でないとフレーキングが起こりやすい(N-アセチル-L-システィン以外)
<システアミン系> システアミンHCL等
 特徴 特異な臭いを持つ特殊な薬剤。弱酸性〜アルカリ性まで広いPHで効果を発揮する。ダメージが少なく還元力もそこそこ高い。中性の薬剤の代表
 良い点 還元力がそこそこ高い、ダメージが少ない、弱酸性や中性でも効果を発揮する。ダメージ毛に使用しても過剰なダメージを与えにくい。チオやシスが苦手な毛質にも効果がある。
 悪い点 残臭がある。アルカリで使用するとそれなりにダメージが有る。
<<envieの取り組み>>
残臭に対してはヘマチンでの対策+ポリフェノール、CD(シクロデキストリン)で消臭処理をしています。
2009.11より残臭のほとんど無い薬剤の取り扱いを始めました。
<スピエラ系>ブチロラクトンチオール等
 特徴 特異な臭いを持つ特殊な薬剤。弱酸性での状態でも還元力が落ちないが、還元力は弱い。ダメージがとても少なく残臭も少ない。弱酸性薬剤の代表
 良い点 現在ある薬剤のなかで最もダメージが少ない。ダメージ毛にも比較的安心して使える。
 悪い点 還元力が弱く毛質や状態を選ぶ、薬剤塗布中は臭いが強い(残臭は少ない)
<チオグリセリン>チオグリセリン等
 特徴 臭いも少なく、ダメージも少ない。中性でも還元力を持つ。還元力はそこそこ、残臭もない。
 良い点 中性域でもそこそこ還元力がある。臭いが少ない。繰り返し施術でも毛先が硬くなりにくい。
 悪い点 毛先にしか使用出来ない。還元域が通常の薬剤と違う為使用にはかなりの技術が必要。
<カチオン化システィン>アミジノシスティン
 特徴 独特の臭いのある薬剤。還元力は弱いが毛髪内部の結合を再構築出来る薬剤。酸性域でダメージも極端に少ない。
 良い点 ほとんどダメージがなく、毛髪の弾力も回復出来る。処理剤と併用する事でトリートメントとしても使える特殊な薬剤。
 悪い点 還元力が弱くて還元剤としては中途半端、とても残臭がある。他の還元剤との相性を選ぶため使用にはかなりの技術が必要。
 
 
扱っている薬品等について詳しく知りたい方は、お問い合わせ下さい。

特殊修復剤



髪は水分、油分、タンパク質がバランスよく混在する事によって艶としなやかさを保っています。
ダメージの原因や状態によって何が足りないのか見極める知識が重要です。
当店で扱っている補修剤の主な効果を一部ですが書いておきます。

<タンパク質系>
加水分解ケラチン(羊毛由来) 毛髪のタンパク質に一番近い性質を持っている。修復剤のメイン。質感は分子量によって変化する。用途によって色々なタイプが有る。
加水分解大豆    保湿効果が高い。しなやかな質感
加水分解小麦    毛髪になじみが良い。さらっとした質感
加水分解コラーゲン(牛、豚由来) 化粧品にも使われる保湿効果の高い補修剤
加水分解シルク   毛髪になじみがよく、皮膜効果が高い。
(2008年1月追記)
上記の由来別タンパク質の性質に合わせ、envieでは化学装飾による吸着率、修復率が高いものを用途により使用します。
ベーシックなタンパク質と適切な化学装飾を持つタンパク質を
同じ条件で吸着させた場合でも3〜5倍の吸着率がありしかも毛髪内部に残存する残存性(トリートメントの持ちに影響)も格段に向上します。

<<化学装飾の主な種類>>
カチオン化  ペプチドの末端アミノ基を4級アンモニウムカチオン化することで、傷んだ毛髪への吸着性を高め、毛髪に柔軟性と帯電防止機能を付与するタイプです。
アルキル化 油性成分を結合させること。アルキル化させたPPTは毛髪への吸着性が高 まり、ツヤと柔軟性を与える効果がある。
シリル化 シリル化PPTとは珪素を結合させたPPT。熱を加えると毛髪に持続性のある皮膜を作り毛髪の櫛どおりを良くしツヤを付与する効果がある。
アルキルカチオン化 アルキル化とカチオン化両方の特性を持つ
エステル化 ペプチドの末端カルボキシル基をエステル化することで、アルコール可溶型としたタイプです。このたんぱく質は水に解けづらくエタノールやアルコールで溶解します。更に毛髪に入ったエタノール成分はたんぱく質を呼び込む作用も発揮します。

<脂質系>
CMC(細胞膜複合体類似物質) タンパク質の安定、水分量の調整に関与。CMCが失われるとタンパク質が流失する。セラミド、遊離脂肪酸、コレステロールが主成分 
セラミド  CMCのメイン成分スフィンゴ脂質から作られる。しなやかな筒感。
ジラウロリルグルタミン酸リシンNa(ペリセア)  最新型CMC。保湿力が高く、毛髪への親和性も高い。一般ルートでは入手出来ないため取り扱いが少ない。
ナノリペア 当店で使用する「ナノモイスチャー」の主成分。ナノカプセル化された保湿成分が従来脂質より深部に浸透、ナノカプセルが融解する事で、保持性を構築。うちで一番高級かつ最新補修剤です。
リビジュア 生体細胞同士の相互連携の役割を担う脂質二分子膜の細胞膜(生体膜)を構成するMPCを重合することにより得られる 「水溶性ポリマー」です。

<その他補修剤>
キトサン誘導体 皮膜効果が高い、さらっとした質感
ヘマチン  パーマや縮毛矯正の結合率向上。薬害除去、消炎効果

<天然オイル・エキス系>
主に保湿と摩擦係数の軽減。補助添加物として使用。
ナッツ油、ホホバ油、サラソウジュ種子油等

<アミノ酸系>
保湿、補修などの効率向上。補助添加。
アルギニン、グルタミン酸等

<シリコーン系>
質感向上、熱からの保護、表面保護
ジメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン等

<ポリマー系>
質感向上、熱からの保護、表面保護、粘度調整、弾力アップ
ポリクオタニウム、コポリマー等

シリコーンについてネット上では悪く書かれる事が多いです。
安易に手触りを向上出来る為多く使われており、粗悪な商品も多かった為
僕も以前は必要ないと思っていました。

しかし色々研究すると、シリコーンの優位性を知りました。ネットに書かれるような悪い点はほとんどが大袈裟な表現である事が多く、シリコーンアレルギー以外のほぼ全てが美容師側に知識があれば問題無いという結論に達しました。

しかし市販品のように安いシリコーンに頼り切った修復は全くおすすめしません。

トリートメントではきちんとした修復後に最低限のシリコーンを使用する方法に現在にはなっています。

扱ってい薬品等について詳しく知りたい方は、お問い合わせ下さい。